CapsLock.Note

あのボタン何に使うんだよ。

はじめまして、にんてんどー

◇Switchが、入った。

予約当日に寝坊してインターネットを開き即座に複数のサイトをめぐったものの、全滅。

「こりゃあかんな」と思ったが、ふと思い出したように近所のエディオンに。

余裕の予約。

なんだったんだこれはと言わんばかりのすき具合。

これでもう安心とタカをくくってはいたが、その後追加のソフトローンチの予告もなく、本体ハードウェアに関する追加の情報公開もない・・・

「未来への投資なのだ」と半ば何かあきらめかけながら言いきかせつつあった。

 

「もうやっぱりレビュー見てから買おうかな」と一瞬心が揺らぎかけたあたりで、3月3日、運命の日が到来。

そもそも新しいものが結構好きな性分なので、いちいち考えるより興奮が先行し、いろいろ考えていたはずが当日ほとんど開店凸の勢いで購入してしまった。

購入ソフトはゼルダ1-2-Switch。このあたりはもし買うならと思って事前リサーチ済み。

 

自転車飛ばして自宅に帰って手も洗わずうがいもせずに部屋に籠って即開封

驚いたのが説明の少なさとそもそもの必要のなさ。箱に書いてある図解だけでほとんど説明終了。

もっと技術的なことが知りてーならサイト見てちょんまげという具合。

デカすぎるとは少々言い過ぎの本体と最低限のコードとドック。

シンプルでイカしたデザイン。

コントローラーの取り付けも本体の起動も一瞬で終了。なにはともあれゼルダがやりたかったから速攻でソフトを挿してプレイ開始。

 

◇風を感じる勇者の物語と。

ゼルダ、本当に感動した。

PCゲームに入り浸る以前はそもそも携帯ゲーム機ユーザーなので、その分余計に据え置き機を見て「あのゲーム面白そうだなー外でもできたらいいのに」と思っていたりいなかったりした口である。

2017年に実現した。

カットシーンを見てプレイしながら「いい時代になったものだ」と本気で独白しそうになった。

 

携帯機と据え置き機を行き来するのがSwitchの魅力の一つだが、ぶっちゃけそんな大したことないじゃんと思ってる人もいることだろう。

これが現実に体験すると今までできなかったことが想像以上にできていることに気付く。

ハードウェアがゲームプレイに障壁をあたえていたとは思いもしなかった。

リビングや大画面のテレビでプレイしたゲームをそのまま自室に運び込めるのだ。

もっと狭い空間で考えても、自室のテレビでプレイしていてもそれをゲームを布団の中にまで持ち込めるわけだ。

さらには寝落ちした布団の中から朝の通勤電車の中までオッケーなのだ。

テレビの前でしか味わえなかったであろう据え置き機ならではの壮大な興奮や感動はもはやテレビの前にとどまらなくなった。

 

そしてこのハードウェア的興奮はゼルダというソフトがさらに数倍数十倍に増幅させてくれている。

むしろゼルダという興奮の外部ブースターとしてSwitchがあると言ってもいい。

「ローンチにいいタイトル全然ないじゃーん、少なすぎじゃーん」と思ってる、思ってたそこのニーニョ、ゼルダは買いだ。Switchを買え。

 

本作はいわゆるオープンワールド形式である。スタッフ陣からはオープンエアーと称されている。

ゼルダシリーズをどっぷりプレイしたことがあるではじゃないが、もちろんそれでも楽しめた。

個人的にはなかなか一直線にクリアルートを突き進んだつもりだったのだが、結局メインミッションを終えるまで60時間弱もかかった。

今回のゼルダはとことん考えられている。

もはやユーザーは製作者の手の内で踊る電子ドラッガーだ。

なんというかオープンワールドをやっていると結構してやったり!と作り手に対して思うことがあるのだが、どんな遊び方や攻略をしても「これは考えられた道の一つなのではなかろうか」と穿ってしまう。

それぐらい細部まで丁寧に、ユーザーに寄り添って作られたゲームだと思う。

メインミッションといういわゆるストーリーの部分すらも攻略順が自由で、しかし破綻しない作りになっていて、そのためであろう演出も逆に燃えるという全く裏目に出ない構成で恐れ入った。

メインミッションもさることながら、もちろんぶらぶらするのも楽しい。

本当に視界に入る場所にはほぼすべて行けてしまうのだから当然か。

そこには未知の敵がいたり、収集要素があったり、作り手がその道に先回りしている。

やりたいことをユーザーがやればそれにゲームがこたえてくれるような感覚がずっと続くのである。

こんだけ睡眠時間を奪っておいて、まだ収集要素は底を尽きないうえにちんたらしてたらDLCでまた追加要素がくるのだ。

この先半年Switchのソフトラインナップが不毛の砂漠でも、ゼルダ一本で俺はやっていける。

もし無人島にゲームソフトを持っていくならゼルダだ。舐めれば味もするしな。 

◇手の中の感「動」

そうそう、ゼルダじゃ味わえないSwitchの魅力が一つある。

任天堂の繰り出す、新しい電子遊戯と現実の融合だ。

Wiiのリモコンを動かしてみんなと遊ぶという形はテレビ画面を通じてみんなをつなげた。

Switchはコントローラーやゲームを通じてWiiよりもダイレクトにみんなをつなげている。

1-2-Switch

1-2-Switch

 

1-2-Switchは内容的に安いとはいいがたいソフトではあるが、このソフトはSwitchの未来を僕に見せてくれた。

このゲームはプレイ中、本当に画面を見る機会が少ない。そのかわりにプレイヤー同士が直接的にコミュニケーションをとることを求めている。

目を見て、顔を突き合わせてゲームをしているはずなんだが、画面を見なければいけないわけではない。

このプレイスタイルはもはやボードゲームなんかのそれに近い。

ゲーム機というハードウェアではある意味できなかったろう。

しかもこのプレイ、Switch一台あればどこででもできてしまう。

コントローラーはハナから2つとして使えるように設計されている。

据え置き機がコントローラーがないと一緒に遊べないというような時代は過去においてきたのである。

おすそ分けなんてチャチなもんじゃあねぇぜコイツぁ・・・

 

それだけじゃない、HD振動、これも忘れちゃいけない。

いや、僕自身、発表当初は「何言ってるんだ、そんなもんが目玉要素か」とか思ってましたよ。

「だって所詮はバイブレーションでしょ?」って。

触ってみるともう一体どういうことなのかさらにわからなくなる。

ソーダのしゅわしゅわ手に伝わる、箱に見立てたコントローラーの中のボールの個数が、転がっていくのがわかる。

こりゃもうバイブレーションじゃない別のなんかだぞ。なんだ、USBオナホなんて目じゃねぇぞ!?

活用の幅は未知数だが、これは秘めたる力だぞ、と思った。

 

場所を選ばないプレイスタイル、持ち運びできるとは思えないレベルのクオリティ。

もはやゲーム機の存在を感じさせないマルチプレイの存在、そしてHD振動

ソフトラインナップからだけではわからない魅力がたくさんつまっている。

そして結果的に「これは本当に未来への投資だったのだ」と思い至った。

購入前のもやもやはゼルダのブレスでワイルドされ、今や財布の紐も1-2-Clashである。

 

今のところはSwitchの特性をフル活用したゲームはまだないだろう。

しかしこのハードが歩んでいく道には必ず「化物」が息をひそめているに違いない。

その化物がこのハードに挨拶を交わす日を1ユーザーとして待つことにしようと思う。